エレベータの乗り方・降り方には、マナーがあるの?
エレベーターでのビジネスマナーがよくわからず、自社で来客者を迎える際にどうすればよいか迷った経験はありませんか。
あまり知られていませんが、エレベーターに乗るときにもマナーがあります。
エレベーターのマナーを知らないと、取引先へ出向いたときにも戸惑う場面が出てきてしまうでしょう。
そこでこの記事では、エレベーターのビジネスマナーの基本と、シチュエーション別に対応するべきマナーについて解説していきます。
- エレベーターの基本ビジネスマナー
- シチュエーション別のエレベーターのビジネスマナー
- 混んでいる場合のエレベータでの立ち振る舞い方
エレベーターに乗るときのビジネスマナーを知りたい方は、ぜひご覧ください。
エレベーターのマナーをくだらないと考えている方も多い
「エレベーターのマナーなんて必要あるの?」と思っている方もいるかもしれません。
エレベーターのマナーは、実践できたほうが社会人として好印象を与えられます。エレベーターは、不特定多数の人と同じ空間に居合わせる場所です。
一人で乗る、自分と上司で乗る、自分・クライアント・上司・他人で乗り合わせるといったケースもあるでしょう。
それぞれのシチュエーションにあったビジネスマナーがあるため、状況別に使い分けて覚えておく必要があります。
しかし、ビジネスマナーは社会人が企業で働く際に必要なマナーで、仕事上で信頼関係を築くためにも必要です。
身につけておくと第一印象がよくなり、ビジネス上の信頼感を高める効果も期待できます。相手への配慮や礼儀を通じて、互いに気持ちよく仕事を進めるための必須のスキルです。
それでもやはり「ビジネスマナーはくだらないのでは?」と疑問に思う方はこちらの記事をご覧ください。
エレベーターの基本ビジネスマナー5つ
エレベーターの基本のビジネスマナーには、以下の5つがあります。
- エレベーターを待つときは扉の端に立つ
- エレベーターは降りる人を優先する
- 乗っている間は通話や飲食はしない
- 自分が操作盤の前にいるなら「何階ですか?」と声を掛ける
- 降りるときは会釈などで感謝を伝える
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.エレベーターを待つときは扉の端に立つ
エレベーターを待つときは、扉の正面ではなく端に立ちましょう。扉の真正面に立つのは、マナー違反です。
エレベーターから降りてくる人がいるのに扉の正面に立っていると、降りてくる人の邪魔になってしまうためです。
エレベーターホールが狭く、扉の横側で待てない場合は、扉から離れて待ちましょう。乗り降りする他の人への配慮をするためのマナーです。
2.エレベーターは降りる人を優先する
エレベーターに乗るときには、降りる人を優先します。その階で降りる人全員が、エレベーターから降りるまで待ちましょう。
電車での乗り降りをイメージしてみてください。降りる人がいるのに乗り込んだら邪魔になりスムーズに流れなくなってしまいます。
エレベーターの場合も同様で、降りる人がいるのに乗り込んでしまうと、マナーが悪い印象を与えてしまいます。
混雑していると、全員が降りるのに時間がかかることもありますが、割り込んで乗るのはNGです。
自分のことばかりでなく、エレベーターを利用する人の動きをよくみて行動しましょう。
3.乗っている間は通話や飲食はしない
エレベーターに乗っている間は、通話や飲食は控えましょう。エレベーターの中は密室であるため、通話は他の人に丸聞こえになってしまいます。
また、エレベーター内に社外の人や来客者が同乗していることもあります。業務機密に関わるような話が聞こえてしまうと、情報漏洩にもなりかねません。
共有スペースであることを意識して、通話は慎むことが基本です。
また、エレベーター内で飲食すると狭い空間に匂いや音が充満して迷惑になってしまうため、飲食は避けた方が無難です。
4.自分が操作盤の前にいるなら「何階ですか?」と声を掛ける
自社のエレベーターに乗り込んだとき、自分が操作盤の前にいる場合は、周りの人に「何階ですか?」と声を掛けましょう。
操作盤の前にいると、他の利用者からボタン操作を頼まれる場合があります。
上司や来客者以外に、後から乗り込んできた人にも声を掛けましょう。
知らない人に声を掛けるのは気を遣うものです。気遣いをさせないためにも、自分から声をかければ相手に好印象を与えられるでしょう。
狭いエレベーターの空間で、相手を気遣う様子は周りの人にとっても気持ちが良いものです。
5.降りるときは会釈などで感謝を伝える
エレベーターから降りるときは、目上の人から順番に降りてもらいます。
操作盤の前にいる場合は、ドアの開閉ボタンを押したまま「お先にどうぞ」と先に降りるよう促しましょう。
また、降りるときに、まだ他に残っている人がいる場合は「お先に失礼します」と声を掛けます。
操作盤の前にいる人が開閉ボタンを押してくれていたら「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えましょう。
シチュエーション別のビジネスマナー4選
ここでは、具体的な以下4つのシチュエーション別に、ビジネスマナーを解説していきます。
- 操作盤の前に人がいないなら先に乗って自分が操作する
- 自社ビルの場合はクライアントを優先して奥から乗ってもらう
- 先方の会社なら基本的には操作盤の前には立たない
- 上司や面識のない方と相乗りする際は先に乗ってもらう
それぞれ見ていきましょう。
操作盤の前に人がいないなら先に乗って自分が操作する
自社のエレベーターでは、到着したとき操作盤の前に人がいなかったら、先に乗って扉の開閉ボタンを押します。
上司や自分で招いた来客ではない場合でも「いらっしゃいませ」と声を掛けます。
次に、お客様に目的の階を伺い、ボタンを押します。目的の階に到着したら「〇〇階に到着しました」と伝え送り出しましょう。
自社ビルの場合はクライアントを優先して奥から乗ってもらう
自社ビルの場合は、クライアントを優先してエレベーターの奥へと誘導します。
エレベーターの立ち位置にも、下座・上座があります。操作盤の奥が一番の上座、次に操作盤の対角線上にある奥、操作盤の反対側、操作盤の前が下座です。
クライアントや上司など目上の人は、操作盤の奥へと誘導します。
エレベーターのビジネスマナーを身に付けているとクライアントの印象も良くなるため、覚えておきましょう。
先方の会社なら基本的には操作盤の前には立たない
先方の会社に出向いた場合は、基本的に操作盤の前には立たず、誘導に従いましょう。
乗り込むときや降りるときには、「ありがとうございます」や「恐れ入ります」とお礼を伝えるのがマナーです。
周りの人に対して気遣いが感じられると他社の方から一目置かれるはずです。
上司や面識のない方と相乗りする際は先に乗ってもらう
上司や面識のない方と相乗りする場合、操作盤の前に人がいるか無人かで対応が変わってきます。
操作盤の前に人がいる場合は、上司や面識のない方に先に乗ってもらいましょう。その際、上司は上座へと誘導します。
エレベーターに誰も乗っていない場合は、「お先に失礼します」と声をかけ、先に乗り込みましょう。
乗り込んだ後、操作盤の「開」のボタンを押して扉が閉まるのを防ぎます。
このとき、もう片方の手で扉を抑えておくとより丁寧な印象を与えられます。
上司が扉に挟まれないようにという意味があり、心配りの意味を示すためです。
上司と同じ階に降りる場合は、上司に先に降りてもらいます。自分が先にエレベーターを降りる場合は、「お先に失礼します」と一声掛けてから降りましょう。
エレベーターのビジネスマナーに関するよくある質問
ここでは、エレベーターのビジネスマナーに関するよくある質問、以下2つについて解説していきます。
- 混んでいる場合はどうすれば良いか
- 男女の場合はどちらが優先か
詳しくみていきましょう。
混んでいる場合はどうすれば良いですか
エレベーターに乗り込もうとしたとき混んでいた場合には、以下3つの方法があります。
- 次のエレベーターを待つ
- 急いでいるなら乗り込む
- 分散して乗ってもらう
順に解説します。
次のエレベーターを待つ
基本的に、混雑しているときには次のエレベーターを待つのがおすすめです。
混んでいるエレベーターでは、上司と相乗りする場合スマートな案内は難しいためです。
急いでいるなら乗り込む
急いでいて、次のエレベーターを待つ余裕がないこともあるかもしれません。
混雑しているエレベーターの場合は、マナーはあまり気にせず臨機応変に対応しましょう。
分散して乗ってもらう
混んでいるときは、上司やお客様に「混んでいるようなので次のエレベーターでご案内します」と伝え、次のエレベーターを待つ方がスマートな案内ができます。
上司やクライアントより先に乗り降りする場合は、「お先に失礼します」と一声添えておくと丁寧な印象を与えます。
男女の場合はどちらが優先ですか
基本的には、男女関係なくビジネスマナーを守った対応をしましょう。
ただし、レディーファーストのマナーから女性を優先して降りるよう勧められる場合があります。
そのときは、先に降りて構いません。基本的なマナーと違うからと言って断るのは相手に不快な印象を与えてしまうので、お礼を言って先に降りましょう。
まとめ
エレベーターでのビジネスマナーには、以下の5つの基本があります。
- 扉の端に立つ
- 降りる人を優先する
- 通話や飲食はしない
- 操作盤の前で「何階ですか?」と声を掛ける
- 降りる際は感謝を伝える
エレベーターのマナーは、社会人としての印象を良くし、信頼関係を築くために重要です。
また、シチュエーション別のマナーも覚えておくと役立ちます。ビジネスマナーを守ることで、良好な人間関係を築くことにつながります。
混雑時は、相手への思いやりや心遣いを忘れずに、臨機応変に対応しましょう。