名刺の用紙にはどんな種類があるの?
名刺を作成する際、「用紙はどれを選べばいいのだろう」と迷った経験はありませんか?
用紙の種類は意外と多く、使用するものによって相手に与える印象も変わるため、それぞれの特徴を知って選ぶ必要があります。
そこで本記事では、名刺用紙についての基本や種類、選ぶ際のポイントをご紹介します。
・名刺用紙の基本
・名刺の用紙の種類
・特殊な名刺用紙
・名刺用紙を選ぶ際のポイント
これから名刺を作成しようと考えている方や、使っている用紙がしっくりこないと感じる方は、ぜひ参考に最後まで読んでみてください。
名刺用紙の基本
名刺用紙の種類をご紹介する前に、まずは基本的な名刺のサイズや厚さを見てみましょう。
名刺サイズの基本は「91×55mm」
日本のビジネスシーンで最も使われている名刺は、91×55mmの名刺4号というサイズです。
名刺入れや名刺ホルダーなど、名刺関連アイテムのほとんどが名刺4号のサイズに合わせて作られています。
他にも、大小さまざまなサイズはありますが、とくに決まりやこだわりがない場合、名刺4号サイズを選ぶのがおすすめです。
名刺の平均的な厚さは「0.2~0.25mm」
サイズと合わせて意外と重要なのが、名刺の厚さです。
0.15mmの薄いものから0.3mm以上の厚いものまでさまざまで、使用する用紙の厚みによっても印象が変わります。
たとえば、薄い名刺は親しみやすさがある反面、安っぽい印象を与えることがあります。
また、厚い名刺は高級感がある反面、少し堅いイメージを持たれることがあるでしょう。
サイズと同様、決まりなどがない場合は0.2~0.25mmの平均的な厚みを選ぶのがおススメです。
名刺の用紙の種類|基本4種
一般的によく用いられる名刺用紙には、以下のような種類があります。
- 上質紙
- ケント紙
- コート紙
- マットコート紙
それぞれ詳しく見てみましょう。
上質紙
上質紙は原料であるパルプを100%使用し、加工を施さずに作成した用紙です。
名刺用紙に限らず、はがきやノートなどさまざまなものに使用されています。
表面のコーティングを行っていないため、インクは他の用紙と比べて滲みやすいのが特徴です。
また、発色は少し弱く光沢もありません。
写真を印刷したり鮮やかな発色を求める場合には向きませんが、落ち着いた雰囲気を演出できます。
ボールペンで直接書き込みもできるため、裏面に手書きのメッセージなどを記入しても良いでしょう。
現在、名刺に用いる方は減っていますが、一昔前までは上質紙の名刺が主流でした。
ケント紙
ケント紙は、上質紙と同様にパルプを100%使用し、表面加工を施さずに作成した用紙です。
内容はほとんど同じですが、上質紙に比べて厚みや強度があります。
図画や製図などの用紙としても用いられており、鉛筆などで書き込みがしやすいのも特徴です。
コート紙
コート紙は、表面を薬剤でコーティングした光沢のある用紙です。
表面をコーティングすることでインクが中まで染みこまないようになっているため、仕上がりが鮮やかになります。
手触りはつるつるとしており、書き込みをする場合は油性マジックが必要です。
写真入りの名刺や、鮮やかな色合いを表現したい場合に向いている用紙で、元気でPOPな印象を与えられます。
マットコート紙
マットコート紙は、表面に光沢を抑えるコーティングが施された用紙です。
光沢を抑えることで反射が少なくなるため、文字が読みやすいといった特徴があります。
コート紙に比べると、インクの発色はやや劣りますが、写真や画像など落ち着いた雰囲気で表現可能です。
上質紙とコート紙の間に位置するような用紙で、表面の滑らかさとサラッとした質感が上品な印象を与えます。
近年、ビジネス用の名刺としても一番人気の用紙です。
特殊な名刺用紙|人気の5種
一般的に使われている名刺用紙に加え、特殊な加工を施した特殊紙にもさまざまな種類があります。
- 和紙
- トレーシングペーパー
- クラフト紙
- キャストコート紙
- エコ自然素材
よく用いられる5つを見てみましょう。
和紙
和紙は日本に昔から存在する用紙で、名刺が使われ始めた江戸時代のころにも使用されていました。
繊維を織り交ぜた和紙は独特な風合いで、優しさや暖かさを感じられ、和風のデザインとの相性も抜群です。
トレーシングペーパー
トレーシングペーパーは半透明の用紙で、おしゃれで個性的な雰囲気を演出できます。
ビジネスシーンで見かけることはまだまだ少ないですが、特殊性から近年注目を集めています。
半透明のため、片面しか印刷できませんが、限られた情報を表記してスタイリッシュな印象を与えられる用紙です。
クラフト紙
クラフト紙はナチュラルな風合いの用紙で、少しざらついた表面が素材感を感じさせてくれます。
繊維が含まれているため、少しかすれたような印刷になることもありますが、白い用紙とは違った温かさを演出できるのが特徴です。
キャストコート紙
キャストコート紙は、鏡のような強い光沢が特徴の用紙で、ミラーコート紙とよばれることもあります。
コート紙よりも色の発色が良いため、写真や鮮明なデザインを載せたい場合におすすめです。
裏面はコート紙になっているため、表と裏で印刷内容を上手く分けると良いでしょう。
エコ自然素材
エコ用紙は環境に配慮した素材を原料にしている用紙で、SDGsの貢献にも繋がることから近年注目を集めています。
名刺自体にエコに関するロゴマークを記載できるため、名刺交換時に話題が広がることも多いです。
エコ用紙にはさまざまな種類があり、用紙ごとに風合いが異なります。
弊社で取り扱っているエコ用紙は以下でもご紹介していますので、参考にしてみてください。
名刺用紙を選ぶ際の2つのポイント
多くの種類から名刺用紙を選ぶ場合、どんなことを気にしておけば良いのでしょうか。
ここでは、名刺用紙を選ぶ際の2つのポイントをご紹介します。
名刺のデザインに合わせて用紙を選ぶ
名刺用紙それぞれで、合うデザインは異なります。
たとえば、名刺に写真を載せたい場合、和紙やクラフト紙といった素材感の強い用紙ではきれいに印刷できないため、コート紙などの表面に特殊なコーティングを施したタイプが合うでしょう。
また、文字中心のナチュラルなデザインの場合は、上質紙や和紙、エコ用紙など、素材感を感じられる用紙がおすすめです。
名刺用紙ごとに特徴があるため、デザインの合う合わないを考えて選ぶのも良いでしょう。
相手にどんな印象を与えたいか
名刺の表記内容が同じでも、どの名刺用紙を使用するかで相手に与える印象は変わります。
たとえば、デザイナーや美容師、ショップ店員など「おしゃれな人」と印象付けたい場合、通常の白い名刺よりも、トレーシングペーパーといった特殊な用紙がおすすめです。
また、営業職の方であれば、ケント紙やマットコート紙など上品な質感の用紙を使用することで、「信頼できる人」という印象を与えられます。
さらに、エコ用紙などはエコに対する姿勢を表現できるため、相手に良い印象をもってもらいやすいでしょう。
渡した相手に、どんな印象をもってもらいたいか考えて用紙を選ぶのも大切なポイントです。
まとめ
本記事では、名刺用紙についての基本や種類、選ぶ際のポイントをご紹介しました。
名刺用紙にはたくさんの種類があるため、作成時にどれを選べばいいか迷うと思います。
「おすすめと書いてあるから、これでいいや」と適当に選ぶのではなく、ぜひそれぞれの特徴を知ってぴったりの用紙を選んでみてください。