一般的な名刺のサイズってどれくらいなんだろう?
名刺を作る際「どのサイズで作ればいいのだろう」と、迷ったことがある方もいらっしゃるかと思います。
名刺にはさまざまなサイズがありますが、普段自分が使っている名刺の正確なサイズはご存じでしょうか?
そこで本記事では、名刺のサイズや比率、種類、一般的なサイズの名刺を使うメリットをご紹介します。
- 日本で一般的な名刺サイズとは?
- 名刺サイズの比率
- 名刺サイズの種類
- 一般的なサイズの名刺を使うメリット
名刺のサイズについて知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
日本で一般的な名刺サイズとは?
日本で一般的に使われているのは「名刺4号」という規格で、サイズは91×55mmです。
関東では「東京4号」、関西では「大阪9号」と、各地域ごとに異なる呼び方がありますが、サイズはどれも同じなので名刺4号と覚えておきましょう。
名刺入れや名刺ホルダーなど、ほとんどが名刺4号のサイズに合わせて作られているほど、日本では馴染み深いポピュラーなサイズの名刺です。
名刺4号が91×55mmと少し中途半端なサイズに統一された理由は諸説ありますが、有力な説をご紹介します。
「91×55mm」サイズに統一された理由
名刺4号が91×55mmに統一されたのは、フランスの写真家であるディスデリが1854年に考案した写真付きの名刺に影響を受けたといわれています。
当時日本では、長さの単位に「寸」や「尺」を用いており、彼の考案した写真付きの名刺のサイズ「82×57mm」を真似て、最も近い3寸(約91mm)を長辺、1寸8分(約55mm)を短辺のサイズ取り入れたようです。
他にも、書籍の四六判(188×128mm)の4分の1サイズが3寸×1寸8分に近いため、名刺4号の由来になったのではといわれています。
寸や尺などの尺貫法から、cmやmなどのメートル法への切り替わりに合わせて、3寸×1寸8分だったサイズもミリ換算して現在の91×55mmに統一されました。
名刺サイズの比率
名刺サイズは適当に決めているわけではなく、黄金比が深く関係しています。
黄金比とは、「人が最も美しいと感じる比率」といわれており、数字にすると1:1.618です。
クレジットカードやiPodなどの身近なものから、金閣寺やパルテノン神殿などの歴史的建造物、ミロのビーナスやモナリザなどの美術品まで、さまざまなものに黄金比が取り入れられています。
名刺サイズも黄金比と近い比率で作られているものが多く、たとえば名刺4号の比率は1:1.654です。
名刺には他にもさまざまな規格があり、比率は少しずつ異なりますが、名刺4号が最も黄金比に近いため多くの人に定着したと考えられています。
名刺サイズの種類
かつては、男性は名刺4号、女性は名刺3号角丸と使い分けられていましたが、1986年に施行された男女雇用機会均等法をきっかけに、名刺4号が男女ともに普及しました。
現在は自分の好みでサイズを選んだり、海外の方との取引を念頭に選ぶなど選択肢が広がっており、名刺4号以外にもさまざまなサイズから作ることが可能です。
ここでは、名刺サイズの種類とそれぞれの特徴を見てみましょう。
名刺3号
名刺3号は「85×49mm」サイズで、4号よりも一回り小さいのが特徴です。
小ぶりなので女性を中心に人気があり、名刺入れや名刺ホルダーにも楽々入ります。
ビジネスシーンで使用される方は少ないですが、かわいらしいサイズ感なのでショップカードやショップ定員の方などにもおすすめです。
角を丸く加工することで、柔らかい雰囲気を演出できます。
名刺5号・6号
名刺5号は「100×61mm」、名刺6号は「116×70mm」サイズで、名刺4号よりも大きい規格の名刺です。
サイズが大きい分情報をたくさん記載できますが、一般的な名刺入れなどには入らないので注意しなければいけません。
また、名刺交換の相手も管理に困る可能性があり、場合によっては「非常識な人」という印象を与えかねません。
作る際は、使用するシーンをしっかり考えてから選んでください。
名刺5号・6号などの大きいサイズは、使用される方が少ないので見かける頻度は低いでしょう。
欧米サイズ
欧米サイズは主にアメリカやカナダなどで使用されており、サイズは「89×51mm」です。
アメリカの長さの単位であるインチを基準に、3.5インチ×2インチのサイズで作られています。
名刺4号とは違い少し小ぶりで横長なサイズ感なので、スーツの胸ポケットにおさまりやすいのが特徴です。
欧米サイズと一括りにされていますが、ヨーロッパでは「85×55mm」のサイズが一般的です。
なお、ヨーロッパの中でも北欧地域は「90×55mm」、東欧地域は「90×50mm」と、国ごとに少しずつ差があります。
これまでは、海外企業とやり取りをする機会が多い方を中心に使われていましたが、近年「サイズ感がオシャレ」と見た目から欧米サイズを選ぶ方も増えています。
名刺4号よりもコンパクトなサイズで、相手にスマートな印象を与えることが可能です。
変形サイズ
名刺4号などの規格サイズの名刺ではなく、正方形や自分でミリ単位に指定したサイズをもとに、変形サイズの名刺を作れる場合があります。
サイズを変えることで周りの人と差をつけ、インパクトを与えられますが、名刺入れなどに合わない可能性もあるので注意しましょう。
大きいサイズと同様、名刺交換時に相手を困らせないためにも、使うシーンに合うか考えて選んでください。
また、名刺のサイズについては以下の記事で詳しく解説しています。合わせて見てみてください。
名刺4号を選ぶメリット4つ
人とは違うサイズの名刺がいいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、名刺4号だからこそのメリットもあります。
具体的には次のとおりです。
- テンプレートが豊富
- 追加料金が必要ない
- 比較的短い期間で作成できる
- 管理がしやすい
順番に解説していきます。
テンプレートが豊富
名刺4号は使用する方が多いため、テンプレートが豊富に用意されています。
名刺を作成する時は、さまざまなデザインの中から自分の好みのものを選びやすいのがメリットです。
また、テンプレートから選べば1からデザインする必要がないため、時間の短縮にも繋がります。
追加料金が必要ない
名刺作成業者などでは名刺4号を中心に注文を受けていることが多く、他の規格で作成する場合は用紙のサイズ加工に追加料金が発生する可能性もあります。
使用する用紙の種類や特殊な加工を施す場合は追加料金が発生しますが、名刺4号であればサイズ加工に追加料金は発生しません。
比較的短い期間で作成できる
追加料金の有無でもご紹介したように、名刺4号以外の規格で作成する場合は用紙のサイズ加工を施すため余分な時間がかかります。
名刺4号であれば用紙のサイズ加工などに時間がかかる心配はありません。
名刺作成業者それぞれで仕上がりまでの期間が変わりますが、比較的短期間で作成できるでしょう。
管理がしやすい
名刺関連用品はほとんどが名刺4号のサイズに合わせて作られているため、管理がしやすく持ち運びやすいなどのメリットもあります。
サイズが大きい名刺はインパクトを与えられますが、自分が持ち運びにくいだけでなく名刺交換相手が管理に困ることがあるでしょう。
また、小さい名刺は文字が読みづらかったり紛れて無くしてしまう可能性もあります。
名刺4号は自分自身にも、名刺交換相手にも適したサイズの名刺です。
まとめ|名刺のサイズは「名刺4号:91×55mm」がおすすめ
本記事では、名刺の一般的なサイズや比率、種類、名刺4号のメリットをご紹介しました。
自分の好みからさまざまなサイズの名刺を作成できますが、まずは一般的な「名刺4号:91×55mm」を覚えておいてください。
選ぶサイズによっては名刺交換の際に困る可能性もあるので、使用するシーンに合わせて自分に合ったサイズを選びましょう。
周りと差をつけたい方は、サイズではなく用紙をエコ素材に変えてみるのもおすすめです。