名刺を作成したいけれど、どんな紙質の用紙を選べばいいのだろう?
名刺を作成する際、どんな紙質の用紙を選べばいいのか迷うと思います。
選ぶ用紙によって価格も異なるため、なるべく安く抑えたいと考える方も多いでしょう。
しかし、紙質にこだわった名刺は、ビジネスシーンにおいてさまざまな効果をもたらしてくれるため、安さだけで用紙を選ぶのはNGです。
そこで本記事では、名刺の紙質をこだわるべき理由や紙質の種類、選ぶ際のポイントを解説します。
- 名刺の紙質にこだわるべき2つの理由
- 名刺の紙質の種類
- 名刺の紙質を選ぶ際のポイント
- 名刺の紙質で周りと差をつけるにはエコ用紙がおすすめ
周りと差をつけられるエコ名刺についてもご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
名刺の紙質にこだわるべき2つの理由
冒頭でもご紹介したように、名刺用紙を安さだけで選ぶのはおすすめできません。
ここでは、名刺の紙質にこだわるべき理由を2つ解説します。
紙質は相手に与える印象を左右する
名刺交換をする際、相手が最初に感じるのは名刺の紙質です。
そのため、用紙の特徴を知って紙質を選べば、相手に与える印象を変えられます。
たとえば、艶のある紙質であれば華やかで明るい印象になります。
また、艶を抑えた紙質であれば、親しみやすい印象を与えられるでしょう。
名刺交換のわずかな時間ではあるものの、紙質を工夫すれば印象作りにも役立ちます。
コミュニケーションのきっかけになる
日々多くの方と名刺交換をするビジネスマンの場合、普通の名刺では特別注目されることもなく終わってしまいます。
しかし、紙質にこだわった名刺は受け取る際の感触が違うため、相手から「この名刺素敵ですね」と興味を持ってもらいやすいです。
紙質の違いで相手にインパクトを与えられれば、コミュニケーションのきっかけができるため、適当ではなくこだわって選ぶべきだと言えます。
コミュニケーションが弾めば、後の商談も和やかに進んだり自分のことを覚えてもらいやすくなるので、名刺の紙質は重要です。
次項からは、名刺によく用いられる紙質の特徴をご紹介しますので、自分の名刺にはどの紙質が合うかチェックしてみてください。
ビジネスシーンに合う名刺の紙質3選
ビジネスシーンにおすすめの紙質は以下の3種類です。
- 上質紙
- 光沢紙(コート紙)
- マットコート紙
どれもビジネス名刺によく用いられる紙質ですが、それぞれ性質は異なるので比べてみてください。
上質紙
上質紙は、表面の加工を施さずに作成した用紙です。
コーティングを行っていない分、柔らかくて落ち着いた雰囲気を演出できます。
また、ボールペンなどでの書き込みもしやすいので、手書きのメッセージを記入したり、メモ欄を設けたい場合は上質紙がおすすめです。
ただし、他の用紙と比べてインクが滲みやすく光沢はないため、写真を載せたり鮮やかな発色を求める名刺には向きません。
光沢紙(コート紙)
光沢紙は名前の通り光沢があり、コート紙とも呼ばれている用紙です。
上質紙とは違って表面をコーティングしているため、インクが染みこまないようになっています。
艶があり、発色も鮮やかになるので、写真や似顔絵入りの名刺、華やかな色合いを表現したい場合に向いています。
手触りはつるつるで高級感も感じられますが、油性ペンを用いなければ書き込みはできません。
マットコート紙
マットコート紙は、光沢を抑えるコーティングを施した用紙です。
光沢紙に比べて発色は少し劣りますが、光沢を抑えることで反射は少なくなり、名刺の情報も読みやすくなります。
また、写真・画像などの掲載にも向いており、光沢紙よりも上品な印象に仕上がるのが特徴です。
上質紙と光沢紙の中間に位置するような性質があり、ビジネス用の名刺として近年一番人気があります。
どの紙質を選べばいいか迷う場合は、マットコート紙を選べば失敗がありません。
ただ、人気の高さ故に多くの人が使用しているため、インパクトは与えづらいかもしれません。
インパクトを重視したい場合は、次項からご紹介する紙質も参考にしてみてください。
おしゃれな印象を与える名刺の紙質3選
ビジネスシーンによく用いられるのは先述した3つの紙質ですが、おしゃれな印象を与えられる以下のような紙質もあります。
- 最高級上質紙
- ヴァンヌーボ
- アラベール
3つそれぞれ見てみましょう。
最高級上質紙
最高級上質紙は、際だつ白さと滑らかできめ細かい質感が特徴の用紙です。
上質紙と同様、表面にコーティングは施されていないため筆記性は高いですが、インクの発色は少し劣ります。
そのため、名刺に写真を掲載したり、高発色を求めるデザインには向きません。
シンプルで落ち着きのある名刺にしたい場合や、白さを活かして誠実・まじめな印象を与えたい場合におすすめです。
ヴァンヌーボ
ヴァンヌーボは、紙本来の質感を残しながら高い印刷適性も持ち合わせた用紙です。
表面に施されたコーティングにより、印刷すると適度な光沢が出て高級感を演出してくれます。
また、紙自体に空気を多く含んだ嵩高紙なので、軽い感触でありながら十分な厚みがあります。
インクの発色は良いものの、乾きが遅いといった難点もあるため、写真や濃い色を印刷する際は注意しなければいけません。
シンプルなデザインでも、素材感を活かしておしゃれに仕上げられるのがヴァンヌーボの魅力と言えます。
アラベール
アラベールは、「画用紙のような紙」と表現される程、表面に独特な風合いのある用紙です。
紙ならではの質感を感じられるため、ナチュラルな雰囲気の名刺を作成できます。
表面にコーティングは施されておらず凹凸もあるため、発色は少し抑えられるのが特徴です。
落ち着いた色合いを表現したい場合や、柔らかい印象を与えたい場合に向いています。
名刺の紙質を選ぶ際のポイント3つ
「名刺用紙は安さだけで選んではいけない」とご紹介したように、ポイントを抑えて合う紙質を選ばなければいけません。
効果的な名刺を作成するためにも、紙質ごとの特徴と合わせて3つのポイントを知っておいてください。
相手に与えたい印象で選ぶ
名刺用紙の紙質を選ぶ際、受け取る相手にどんな印象を与えたいのか考えて選ぶのがポイントです。
たとえば、相手に「信頼できる人」「誠実な人」と思ってもらいたい場合、光沢と発色のバランスが良いマットコート紙や、厚みのあるヴァンヌーボなども向いています。
また、「親近感」「柔らかい人」と感じてもらいたい場合は、上質紙やマットコート紙、アラベールがおすすめです。
紙質ごとに光沢の有無や厚み、感触は異なるため、まずは相手にどんな印象を与えたいか考えてみてください。
自分の好みだけで紙質を選んでしまうと、意図しない印象を持たれることもあるので注意が必要です。
名刺の内容に合う紙質を選ぶ
相手にどんな印象を与えたいのか決まったら、名刺に表記する内容とも照らし合わせてみてください。
たとえば、顔写真や会社のロゴなどを掲載する場合は、光沢紙やマットコート紙が向いています。
また、裏面をメモ欄にしたり手書きのメッセージを添えたい場合は、上質紙や最高級上質紙が良いです。
相手に与えたい印象+名刺の表記内容から紙質を選べば、ぴったりの1枚を作成できます。
用紙の厚さ・サイズも意識する
名刺の紙質を選ぶ際は、用紙の厚さやサイズも意識するのがポイントです。
たとえば、名刺用紙の平均的な厚さは「0.2~0.25mm」ですが、薄い・厚いで印象は以下のように変わります。
良い印象:親しみやすい人・柔らかい人
悪い印象:頼りない人
良い印象:頼れる人・責任感がある人
悪い印象:堅い人・近寄りがたい人
取引先の方から頼ってもらいたい場合は、厚みのある用紙を使って「頼れる人」と印象付けるのがおすすめです。
薄い名刺・厚い名刺どちらも良い印象と悪い印象が存在するため、一番優先したい内容で選んでください。
また、名刺の平均的なサイズは「91×55mm」で名刺4号と呼ばれています。
「名刺4号でなければいけない」といった決まりはないものの、ビジネスシーンで使用する名刺は平均的なサイズで作成するのが良いでしょう。
名刺の紙質で周りと差をつけるにはエコ用紙がおすすめ
ここまで一般的な名刺の紙質をご紹介しましたが、周りと差をつけるには「エコ用紙」で作成した名刺もおすすめです。
エコ用紙は、本来なら捨ててしまうような素材を再利用して作られており、以下のようにさまざまな種類があります。
- アフリカザンビアバナナペーパー
- 富良野ラベンダーペーパー
- オホーツクホタテペーパー
- 桜ペーパー
- 竹ペーパー
エコ用紙の名刺は、一般的な名刺と比べて見た目も触り心地も異なるので、第一印象で相手にインパクトを与えられます。
また、ただインパクトを与えるだけでなく、さまざまなメリットがあります。
エコ名刺を使用するメリット
紙のほとんどは樹木を原料としており、製造するために日々多くの伐採が行われています。
しかし、エコ名刺は捨てられる素材を再利用して作成するため、新たに樹木を伐採する必要がありません。
小さな取り組みではあるものの、樹木の伐採を減らせるエコ名刺は、森林破壊を防ぐ環境に優しい名刺と言えます。
近年、社会的に推進されているSDGsにも繋がるので、積極的に取り組んでいる姿勢をアピールし、社会にも貢献できるのがメリットです。
また、繊維を感じられる見た目や温かみのある質感から、相手の印象にも残りやすくなります。
「エコに繋がる名刺なんですか?」などと会話が広がることも多いので、一般的な名刺よりも人との繋がりを強めてくれます。
まとめ
本記事では、名刺の紙質をこだわるべき理由や紙質の種類、選ぶ際のポイント、周りと差をつけられるエコ名刺について解説しました。
名刺用紙はさまざまな種類があり、紙質によって相手に与える印象が変わったり、新たな仕事に繋がりやすくなるといった効果が得られます。
「紙質は気にしたことがなかった」という方も、本記事を参考に新調してみてください。