飲食店にふさわしい名刺ってどんなものだろう?
飲食店の名刺に必要な要素は「お客様に覚えてもらうこと」です。
街を見渡すと、飲食店が数多く立ち並んでいます。厚生労働省「飲食店営業施設数の推移」によると、全国の飲食店の数は140万件を超えています。和洋折衷、どこに行っても美味しい料理が食べられます。
「うちは味で勝負している」と考える人もいますが、味が思い出せても、肝心のお店の名前や場所を思い出せないと意味がありません。
そこで本記事では、飲食店こそ名刺が必要な理由や売上をあげるためのポイントについて解説をしていきます。
- 飲食店に名刺が必要な理由
- 飲食店の名刺に取り入れるポイント
飲食店経営で、名刺を作りたい方、売上を上げたい方はぜひ、最後まで読んでみてください。
飲食店に名刺が必要な3つの理由
「飲食店だから、とりあえずレジ横やカウンターにパンフレット代わりに置ければいい」という考えは一旦、忘れましょう。
飲食店だからこそ、名刺である必要があります。具体的な理由は以下のとおり。
- 新規顧客を獲得するため
- リピーターを増やすため
- 口コミで紹介してもらいやすくするため
ひとつずつ解説をしていきます。
新規顧客を獲得するため
新しいお客様を取り込むためには、まずはお店のことを知って貰う必要があります。
消費者が購買を行うまでのプロセスを「AIDMA」といいます。AIDMAとは、以下の頭文字をとったものです。
用語 | 意味 |
---|---|
Attention(注目) | 消費者が商品やサービスに最初に注目する段階 |
Interest(興味) | 注目した商品に対して興味を持ち始める |
Desire(欲求) | 実際にその商品やサービスを欲しくなる |
Memory(記憶) | 商品やサービスについて覚えている |
Action(行動) | 実際に購入や申し込みなどの行動をとる |
名刺を渡すという行為は、最初のAttention(注目)に当てはまります。つまり、名刺を渡す行為そのものが新しいお客様を獲得するキッカケになるのです。
リピーターを増やすため
一度、来ていただいたお客様に再度、来店してほしいと思うのはどんな飲食店でも思うこと。
一般的に、新規のお客様ひとりと、リピーターひとりを獲得するコストを比べた場合、新規の方が5倍以上、コストがかかると言われています。
さらに、一度、来店したお客様よりも、2度、3度と来店したお客様のほうが再来店率は高くなる傾向にあります。
新規でお客様を獲得するのももちろんですが、リピーターを増やすことをしないことは、飲食店としては致命的な行為なのです。
口コミで紹介してもらいやすくするため
あなたのお店でお客様が素敵な時間を過ごせたのなら、知人や友人に紹介してみたくなるのは想像に難しくないはず。
そんなとき、あなたのお店の名刺があればより簡単に、確実にお店のことを伝えられるでしょう。
「口コミなんて名刺がなくても大丈夫じゃないの?」と思われるかもしれませんね。人の記憶は、時間が経つごとに薄れていき、1日経った頃には7割以上のことは覚えていないと言われています。
だからこそ、「名刺」という形あるものが大事になってくるのです。
売上アップ!飲食店の名刺を作る際の5つのポイント
名刺は作ればいい、というわけではありません。名刺を使って売上を上げていくには以下のようなポイントがあります。
- 地図を載せる
- お店の特徴を記載する
- お客さんにとってのメリットを記載する
- お店のイメージに合わせたデザインにする
- 名刺をクーポンにする
順番に見ていきましょう。
1.地図を載せる
名刺には必ず地図を載せましょう。
住所が載せてある名刺は多くありますが、地図まで載せてある名刺は意外と少ないです。
お客様が、名刺の住所をわざわざスマホで入力する手間を省いてあげたほうがいいですね。
些細なことではありますが、文字を入力している間に「面倒くさい」と思われないようにすることが大切です。
来店までのお客様のストレスを極限まで落とすことが名刺の役割でもあります。
2.お店の特徴を記載する
実は、お店の特徴を記載していない飲食店は多いです。
ここでの特徴とは「他のお店とは差別化」を意味します。
たとえば、焼肉屋であれば、「ホルモン焼肉」であったり、カフェであれば「オーガニックカフェ」という具合にです。
単に、何を取り扱っているのかだけだとその他大勢の店舗に埋もれてしまい、お客様の印象には残りません。
自分のお店の強みとも言える特徴を名刺には記載しておきましょう。
3.お客様にとってのメリットを記載する
あなたのお店に行くとお客様がどのようなメリットがあるのかを記載するのも重要です。
お店で料理を食べてお腹を満たしたいだけではありません。そのお店でどのような「体験」ができるのかを無意識のうちに期待しています。
ひとりで行くような定食屋であれば、「あまりゆっくりはできないけど、体に良いバランスの取れた食事をしたい」と思っているかもしれません。
カップルで行くレストランであれば、「大切な人と記念日を楽しい時間を過ごしたい」と考えている場合もあります。
つまり、あなたのお店がお客様にとって「どのような価値を提供できるのか」を名刺で伝えることが重要なのです。
4.お店のイメージに合わせたデザインにする
名刺であれば、デザインにもこだわりたいところ。
名刺の素材や色、文字などさまざまな方法でお客様にお店の印象を伝えられます。
たとえば、手書き風の文字だと、親近感を与えられます。暖色系の色を使えば、明るい元気なイメージを。
また、黒やゴールドを基調とした名刺であれば、高級感を演出できるでしょう。
大切なのは、「お客様にあなたのお店をどのように感じ取ってもらいたいか」によって、デザインを決めていく必要があります。
5.名刺をクーポンにする
クーポンを配っている飲食店は星の数ほどありますが、名刺と組み合わせる飲食店はあまり見かけません。
名刺にクーポン機能を持たせることで以下の2点をクリアできます。
- 名刺を持ち帰ってもらう
- 2回目の来店を促す
単なる名刺ですと、お客様の手元から離れて行ってしまうリスクがありますが、クーポンにすることでそのリスクを軽減せる効果もあります。
「名刺だけ用意していた」「クーポンだけ配っていた」という方はぜひ、この方法も取り入れてみてください。
まとめ
今回は、飲食店に名刺が必要な理由と売上をあげるためのポイントについて解説をしました。
飲食店に名刺が必要な理由は以下のとおりです。
- 新規顧客を獲得するため
- リピーターを増やすため
- 口コミで紹介してもらいやすくするため
ちゃんとした理由を知った上で名刺をつくる必要があります。
また、名刺を使った売上アップののポイントは以下のとおりです。
- 地図を載せる
- お店の特徴を記載する
- お客さんにとってのメリットを記載する
- お店のイメージに合わせたデザインにする
- 名刺をクーポンにする
もし実施していない内容があれば、取り入れてみてください。
お客様を呼び込むために、膨大な金額のネット広告や、効果があるのかどうなのかわからないビラ配りをする必要はありません。集客は小さな工夫ひとつで大きく変わります。
ぜひ、今回の記事を参考に、あなたのお店のお客様を増やしていってください。